シロアリから住まいを守る ~シロアリ対策には、点検と予防が肝心~
私たちは病気にならないよう、健康診断や定期健診による点検、生活習慣を見直すなどの予防を行っています。それと同じように、住まいにもシロアリ被害にあう前の点検と予防が肝心です。
【点検】シロアリの被害や侵入を確認すること
① 枕木・木塀・木杭など、シロアリが嗜好し、被害の要因となり得るものが建物まわりにないか
② 基礎に不自然な土の道がないか
③ 基礎に設置された換気口がエアコンなどの室外機・倉庫・荷物などでふさがれていないか
④ 床下に湿気がたまっていないか
⑤ 床下に配管からの水漏れはないか
⑥ 床下の木材をドライバーで突くと、ドライバーの先が木材に入らないか
⑦ 床下にシロアリが生息していないか
【予防】新しく拓かれた土地や、シロアリ被害(侵入)のない既存の建物において、今後も被害(侵入)が起こらないよう対策を行うこと
① 侵入防止
・化学的バリア(薬剤処理):忌避効果(シロアリの嫌がる薬剤)、殺虫効果(薬剤による殺虫)のある科学的薬剤でシロアリの侵入を防止します
・物理的バリア:薬剤を使わず、シロアリの頭よりも小さな穴のメッシュや金属板などで、物理的にシロアリの侵入を防止します
②生息環境による対策
水分・食料・温度・湿度などを、シロアリの住めない条件とします。
※シロアリが嫌う場所・環境
・気流と広い空間(体表面の乾燥を嫌います)
・明るい場所(黒アリ、クモ、カエル、ツバメなどの天敵に発見されやすい)
・騒々しい環境(振動や騒音が多い場所)
物理的防蟻処理「TDP工法」
丸七ホームでは、快適な住み心地と、住まいの長寿命化を目指し、基礎から屋根まで全てを構造材の外側から家を断熱材で覆う「オール外断熱」の家づくりをしています。そのため、基礎の外側に断熱材を施すことで懸念されるシロアリ対策にも細心の注意を払っています。また、住まい手の健康を一番に考え、新築時には化学物質を用いたシロアリ対策は行いません。
シロアリ対策には様々な方法がありますが、薬剤を用いない物理的防蟻処理として「TDP工法」を独自で開発しご提供しています。基礎外断熱の施工において、収縮がほとんどない特殊断熱パネルを隙間なく基礎に密着させます。そして、土と接するコンクリートと特殊断熱パネルとのつなぎ目、配管まわりに防蟻ステンレスメッシュ(ターミメッシュ)を施します。このメッシュは、耐食性・耐久性の高いステンレス製で、シロアリの頭よりも小さい網目状になっており、シロアリがかみ破れない硬さがあります。そして、基礎表面に蟻道をつくって侵入しようとする場合に有効な「蟻返し鉄板(下方に折り曲げた縁を持つ金属板)」を基礎の天端に設けています。さらに床下である基礎空間は、全館空調マッハシステムにより、絶えず空気が動いています。つまり、シロアリが嫌う環境をつくり出しています。
「マルシチの家」では、TDP工法による「物理的バリア」による侵入防止、全館空調マッハシステムによる「生息環境による対策」の2つの予防で、皆様の大切な住まいをシロアリから守ります。
防蟻ステンレスメッシュ(ターミメッシュ)
物理的防蟻処理「TDP工法」(特許工法)
(マルシチホーム家づくり通信「concierge 2021年 春号」掲載)