設計のワンポイントアドバイス~住まいのアクセント~

住まいの新築やリフォームを考える際、家族が集まるリビング空間に重きを置いていらっしゃる方がほとんどです。気に入った商品を使いたい、温もりのある空間にしたい、使い勝手の良い動線にしたい、自分好みのスタイルにしたいなど、ご家族によって要望も様々です。
リビングはお客様をお招きする場であると同時に、疲れて帰って来た時にホッと一息つきたい場所でもあります。何もない白い部屋に家具やファブリックでおしゃれに演出するのも良いですが、建築デザインとして空間にアクセントを設けてみてはいかがでしょうか。例えば、一部の壁にデザインウォールを採用することで、印象的な風景をつくり出します。そこは、きっと自分だけのお気に入りの場所となり、過ごす時間はプライスレスとなることでしょう。
①ウッドブロック✕吹抜け
奥行きや長さが異なる立体的なウッドブロックのデザインウォールに、開放的な吹抜けを組み合わせ、それぞれが持つ良さを最大限に発揮させました。
今回使用したウッドブロックには杉と桧の2種類が使われており、その割合は3:7となっています。写真で伝わらないのが残念ですが、部屋に入った瞬間から木の香りが漂い、リラックス効果を生んでいます。
写真の例では床材と壁の質感を合わせていますが、どのような床材であってもウッドブロックは組み合わせしやすいものとなりますので、ご計画の際に候補の1つとして考えてみてはいかがでしょうか。
②コンクリート壁+α
コンクリート調のデザインウォール以外の壁を真っ白にまとめることで、コンクリートのグレーが引き立ちます。さらに間接照明やガラスといったプラスαの要素が組み合わさることで、より雰囲気の良い演出ができます。
左の写真は無垢の木枠とガラスを組み合わせて使用し、間近で撮影したものです。無機質なコンクリート調の壁であっても板によって微妙に風合いが異なります。それを間接照明で照らすことによって、温かな表情が加わった大人のインテリアを演出できます。
③格子×廊下
リビングから玄関、プライベートエリアへとつながる廊下の壁にナチュラルブラウンとダークブルーの壁紙をセレクトし、格子天井をアクセントに用いました。
空間全体が落ち着いた雰囲気になると同時に、照明にダウンライトを採用することで、格子が印象的な陰影をつくり出しています。
実際の住まいの例を用いて、建築デザインで魅せる住まいの演出についてご紹介しました。リビングやリビングに向かう廊下などに我が家なりの装飾を1つでもプラスすると、より愛着のある魅力的な住まいとなります。
好きな空間イメージや暮らし方から、理想の住まいを考えてみませんか。